徐宿坪氏(愛称:ピンさん)とのご縁は、尺八演奏家・渡辺淳先生が拙作「白い航跡」をピンさんにご紹介くださったことから始まりました。2020年、台湾の国立故宮博物院南院にて「白い航跡」が演奏され、その映像をピンさんがMessengerでお送りくださったのですが、生き生きとした演奏に感激し、とても嬉しい交流となりました。
その後、2023年のドルチェ邦楽合奏団25周年記念演奏会に際し、ピンさんが台湾を代表する二胡奏者・王銘裕氏をご紹介くださり、王先生の二胡の音色は観客の皆さまを大いに魅了いたしました。
そしてこの度、台湾にて拙作「いざない」(尺八・箏協奏曲)と「花蓮の詩」(二胡協奏曲)を取り上げていただけることを、心より嬉しく思うとともに、こうした幸せなご縁をいただきましたことに深く感謝申し上げます。
「いざない」とは「誘い」を意味する雅語的な表現です。和楽器にふれるたび、その奥深さを痛感し、独特の響きに魅せられてまいりました。和楽器の持つ魅惑的な世界へ、台湾の皆さまをお誘いできれば幸いです。
「花蓮の詩」は、1998年に作曲した琵琶協奏曲をもとに改訂を重ねて生まれた二胡協奏曲です。2023年の改訂に際しては、王先生の二胡の音色と邦楽器の響きが交わる瞬間を思い描きながら、十年ほど前に訪れた台湾・花蓮の記憶を辿りつつ音を綴りました。今回、台湾の舞台で再びこの作品を演奏していただけることは、作曲者としてこの上ない喜びです。
演奏会のご盛会を心よりお祈り申し上げます。
